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提言

デジタルトランスフォーメーションと慶應義塾ITC

ITC副所長:高橋 大志


近年、新聞の記事やニュース番組の配信をみていると、デジタルトランスフォーメーション(DX)との言葉を耳にする機会が増えてきた。ネット上の検索サイトなどにおいて、検索に用いられたキーワードの頻度の推移を示すグラフなどを見てみると、デジタルトランスフォーメーションは、3~4年ほど前から、徐々に、その頻度が上昇してきている傾向を確認できる。そのグラフの推移をもう少し詳細にみると2020年前半頃にその、上昇の傾きは、やや上昇しているようにも見える。

デジタルトランスフォーメーションを推進するためのガイドライン(経済産業省 [2018])は、DXの定義として、企業がビジネス環境の激しい変化に対応し、データとデジタル技術を活用して、顧客や社会のニーズを基に、製品やサービス、ビジネスモデルを変革するとともに、業務そのものや、組織、プロセス、企業文化・風土を変革し、競争上の優位性を確立することとの記述を行っており、その影響の大きさが伺える。

新型コロナウイルス感染拡大の影響などもあり、大学におけるデジタルトランスフォーメーションに関する話題を耳にすることも多くなってきた。数年前を振り返ってみると、個人的には、ZoomやWebexなどのオンライン会議のシステムに触れる機会は、限定的であったが、今では、研究や教育の場面など触れる機会は増えている。例えば、教育に関して、私の所属する研究科では、講義の参加者が相互に意見などを述べながら議論を進める形式の授業が多くあるのだが、そのような講義でもオンライン会議システムの利活用を通じ、取り組むことができた。研究活動なども含め、慶應義塾ITCの提供するサービスに、大いに助けられている印象がある。

慶應義塾ITCの活動に、参加しておおよそ6年に近い年月が経過しているが、これらの期間において、とりまく環境も大きく変化してきたが、2020年度はことさら大きく変化した時期のように思われる。そのような中、適切に対応をしている慶應義塾ITCおよび関係する皆様には頭が下がるばかりである。

慶應義塾ITCのWEBページをみると、慶應義塾インフォメーションテクノロジーセンターについて、義塾に必要な情報基盤を効果的に提供することによって、義塾の教育・研究の発展および義塾の円滑な運営に寄与するとの主旨の記述が示されている。インフォメーションテクノロジーセンターの活動は、今後、その役割はますます大きくなる可能性があると考えている。

http://www.itc.keio.ac.jp/ja/about_itc.html

最終更新日: 2021年10月4日

内容はここまでです。