• Japanese

提言

ふたたびの中での発見

三田ITC所長:横田 絵理


慶應での勤務が始まり、半年たった秋からしばらくの間、ITC本部の副所長としてお世話になった時期がありました。慶應に赴任したばかりでの月1回の運営委員会の会議は最初わからないことばかりでしたが、門前の小僧と同様に、毎月のさまざまな話の中でほんの少しずつ状況がわかってきたことを思い出します。また、任期最後の2年間は、広報活動を通してITCについて理解を深めていただくにはどうしたらよいかと、ワーキンググループのみなさんと検討したことも思い出深いです。

2019年の秋から再び現在の仕事を担当するご縁をいただきました。毎月1回の会議の場も懐かしく、再勉強しながらの出席です。

ここでは8年ほどのブランクを経て再度お世話になって感じたITCでの発見を述べます。

一つ目は、ITCの仕事は、高度の専門家によって支えられているということです。時間がたっても以前会議でおめにかかっていたかたがたと今も会議でおめにかかれます。ご担当のポジションやキャンパスは変わっていらっしゃいますが、ITC関連のお仕事を専門家としてずっと続けていらっしゃることを意味します。この職務がかなりの専門性を持った方々が長期にわたり担ってくださっているということで、余人をもって代えがたいものであることがよくわかります。ご経験をつみながら、慶應義塾の重要なインフラについて知り尽くし、かつ先端技術についても熟知している方々が、慶應義塾を支えてくださっていることを再認識する機会となりました。

二つ目は、前にも増して、webで可能なことがらが多くなっていることです。ITCからみだけでなく、例えばメディアセンターの論文検索は以前からそのありがたさを実感します。ITCの関連でも、Webex、Box、ソフトウエアライセンスなど、多くのことがweb上で活用可能な状況になっており、慶應での恵まれている教育・研究環境をしっかりと構築していただいていることのありがたさを感じます。

三つ目に、ITCが担当している慶應義塾を支えるインフラの、地域的広さ、規模の大きさと、膨大な投資とともにきめの細かい対応の必要性についてです。業務の基盤を形成することもあり、長期的な視点をもって計画的に行うことが求められます。しかし一方では、技術の進歩の速さは半端なく、最も変化のスピード早いインフラであり、それにも対応しなければなりません。そのうえ、研究・教育を行っている現場では、使い方は実にさまざまで、それにも細かく対応することが求められています。

2019年度の最後にはコロナ感染による影響が忍び寄ってきておりました。2020年度授業開始を目の前にして、ITCに求められた課題はこれまでになく急速でまた大きなものでした。教育方法の劇的な変化を可能にできたのも、ITCの日ごろの技術力の蓄積とともに、即応力であったことを感じました。

三田ITCは教育と研究に加え、一貫校についても担当していますので、大変多様なニーズへの対応が必要とされます。現場の声とITCの活動に距離ができないよう、今後も努めてまいりたいと考えております。

最終更新日: 2020年9月18日

内容はここまでです。